神戸人が旅する神戸・その3

HAT神戸を歩く@
JR灘駅から灘の浜へ

(神戸市灘区摩耶海岸通他)

 神戸の東部新都心・HAT神戸。神戸製鋼所跡地の再開発だったのですが、計画途中に震災が発生、震災復興の象徴的事業ともなりました。
種別:まちあるき(駅、神社)
北側から

大まかな場所:HAT神戸内(神戸東部新都心)
ちょっとした情報とか

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・行き方など
 JR灘駅か阪神岩屋から徒歩で。HAT灘の浜までは、JR灘駅から10分ちょい。
 意外な行き方としては、阪神バス(尼崎神戸線・いわゆる阪神国道バス)もあり、「敏馬神社前」で降りることとなります。また、六甲道・三宮から神戸市バスもあります。
 将来的には神戸市営地下鉄海岸線をHAT神戸まで延長するそうですが、今の財政状況ではいつになることやら…。
・周辺
 灘駅・HAT神戸の軸は、この数年でどんどん綺麗になっています。灘駅も橋上駅化し、さらに変わっていくことでしょう。


 私が神戸で仕事を始めたのは震災から4年目の春、街に復興住宅が立ち並び始めたころでした。中でも、もっとも早く完成した災害復興住宅の一つが、ここ、HAT神戸灘の浜でした。他の地域よりも早かったことから、結果として、優先的に仮設住宅から移る必要があった身体の弱いお年寄りや社会的弱者ばかりが入居する団地になってしまったのです。大きな国道2号線を一気に渡りきれない、買い物をする場所がない、人と触れ合う場所がないなどと、入居者の不平不満をいろいろと聞くことがありました。
 あれから10年以上たち、HAT神戸には数々の施設が立ち並び、民間住宅も増えました。JR灘駅からは綺麗な歩道ができ、国道2号線をまたぐデッキができ、エレベータができ、コンビニも増えました。でも、やはりまだまだ問題もあるようです。そんな街を歩いてみました。

 旅のスタートはJR灘駅から。阪神間でもっとも古い駅だったものの、とうとう橋上化が決まり、現在、新駅舎の建設中です。既に、名物だった北口の駅舎は取り壊されてしまいました。木+廃レール鉄骨で作られた跨線橋も、おそらく早晩、取り壊されてしまうのでしょう。残念な気もしますが、エレベータもエスカレーターも何もなかったこと、HAT神戸や周辺地域の開発、高校の新設などにより、この駅の利用者が昔とは比べ物にならないほどに増えていることなどから、ノスタルジーはともかく、地元としては仕方ないと思います。新駅舎は旧駅舎の雰囲気を模したつくりになるそうなので、それを期待しましょう。
 灘駅からHAT神戸までは、現在、きれいな歩道が完備されています。海に向かって伸びていく道の突き当たりには県立美術館が見え、晴れていればなかなか快適なお散歩が楽しめます。
 途中左手に、駅前広場が異常に広々としている阪神岩屋駅があります。この駅と隣にある阪神・春日野道駅は、JRよりも一足早く改修が行われており、そういう意味でも、JR灘駅の改修は必然だったのでしょう。ちなみに、岩屋駅はトンネルの入り口のようなところにあり、東側は地上、西側は地下になっています。というのも、神戸市には市街地に入る私鉄はすべて地下化させるという奇妙な方針があり、だまし打ちのように国鉄横に高架を作ってしまった阪急を除き、今だにみんな地下に潜っているのです。(JRはともかく、ポートライナーは何でOK?とか言いたくなってしまいますが…。)
 しばらく進むと、左手に島文ビルが出てきます。もともと、本社ビル最上階のフランス料理「オーベックファン」で有名だったのですが、震災後、さらに拡張して、2〜4階部分を「BBプラザ」と称したショッピングモール化したようです。いつも閑散としている気がしますが、そもそも「オーベックファン」自体、趣味でやっていると聞いており、採算はあまり関係ないのでしょう。フロアには立派なクラッシックカーが飾ってあったり、一角を「BBプラザ美術館」とする予定もあるようです。
 ビルの裏にあるのが、敏馬(みぬめ)神社。万葉集にも出てくる由緒正しい神社です。もともとこの神社の前は海だったのが、阪神岩屋駅以西を地下化した時に発生した土砂で埋め立てられ、工場が立地。更に、その工場跡地がHAT神戸となっています。
 片側5車線の大動脈・国道2号線をデッキで渡り、いよいよHAT神戸灘の浜へ。デッキにはエレベータも付いており、お年寄りにも安全になっています。これができるまでは、1階の信号で渡りきれないお年寄りがいて大変危険だったと聞いています。コーヒー商社の名門・石光商事の横を通り、阪神高速3号神戸線をくぐれば、そこがHAT神戸灘の浜です。
 建物と建物の間は「灘の浜モール」と称し、「住民が語り集まれるように」ということでベンチなども用意されていますが、ビル風で寒く、さすがに集まっている人は見かけませんでした。また、お店も、シャッターの閉まった区画が多く、流行っているのは(住民のニーズを反映したであろう)ケアセンターや病院ばかりのようです。
 HAT神戸のHATとは「Happy Active Town」のこと。Happyかどうかはともかく、なかなかActiveにはなりきれないようです…。(2008年12月訪問、2009年1月掲載)
   
灘駅跨線橋 灘駅ホーム HAT神戸への道
大阪・神戸間ではおそらく最後の木造の跨線橋。ホーローの駅名板もいまや貴重品。 ロケにでも使えそうなかわいらしい駅だったが、利用者が多くなりすぎた気がする。 南口からHAT神戸までは一直線。木陰も多く、晴れていれば快適な散歩道。
島文ビル クラッシックカー BBプラザ美術館
島文とは鉄鋼商社らしい。まるで絵葉書のような写真が取れてしまったので掲載。 高そうなクラッシックカー(プレゼント仕様)が2台あった。1階の本社玄関前にも別に2台。 詳しい説明はないものの、BBプラザ美術館(Coming Soon)とのこと。期待しておこう。
敏馬神社鳥居 敏馬神社本殿 万葉集歌碑
明治・大正時代、神社の前は海水浴場。ボートハウスや茶屋、料亭などが並んだらしい。 震災で被害を受けたようであり、境内には平成10年建立の復興顕彰碑もあった。 柿本人麻呂の歌碑。生駒山地を最後に望める地として特別な意味があったとのこと。
JOTC 石光商事 HAT神戸入口
技術訓練のアウトソーシングを行う会社らしい。個室の有料貸しなども行っているよう。 コーヒー商社の石光商事本社。株主優待でコーヒーをもらえるため、実は私も株主。 阪神高速3号神戸線。これを越えると、いよいよHAT神戸。この看板はかなり昔からある。
灘区・中央区 灘の浜モール ダイエー
中央区の花・ペチュニアと灘区の花・マリーゴールド。HAT神戸は両区にまたがる。 灘の浜は当然、灘区側。貼り替えが多く、商店の出入りはかなり激しいようである。 灘の浜住民の生命線ともいえるダイエーグルメシティ摩耶海岸通店。
モール中央 特別養護老人ホーム 手回しポンプ
人々が集う場所として作ったようだが、ビル風が相当に寒い。夏はよいのだろうか? 団地内に特別養護老人ホームがある。訪問もしやすく、先進的な取り組みである。 震災の教訓からか、ポンプを街の至る所で見かける。海に近いが、真水の井戸がある?
モニュメント1 モニュメント2 モニュメント3
ニュータウンにありがちな、わけのわからないモニュメント。作者名もなかった。 双葉なんだろうか。普通の花壇の方がよほど心和むと思うのは私だけだろうか。 このモニュメントは神戸製鋼岩屋工場で使っていた機材を再利用しているとのこと。


リンク
神戸・JR灘駅 惜しまれつつ解体(By JanJanニュース)
BBプラザ=神戸・灘・シマブンビル・BBPlaza=(By BBプラザ)
敏馬神社(By Wikipedia)
HAT神戸のホームページ(By 神戸市都市計画総局)



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